第5回全体プログラム大野浩史先生、小波蔵純子先生<2023.1.29>

2023年1月29日に筑波大学物理学類の大野浩史先生と小波蔵純子先生に、それぞれ「スーパーコンピュータで解き明かす素粒子の世界」、「地上に太陽を!ー身近なプラズマから未来のエネルギー核融合までー」というタイトルで講義をしていただきました。大野先生には、物質を構成する一番小さい単位である素粒子について、その種類や特徴をわかりやすく教えていただきました。12月の実習で見学した高エネルギー加速器研究機構 (KEK) のフォトンファクトリーのお話もでてきて、より理解が深まりましたね。小波蔵先生には、プラズマとは何かということを身近な例を挙げて教えていただきました。太陽、オーロラ、雷、そして蛍光灯まで、私たちの身の回りには様々なプラズマがあることがわかりました。また、応用研究としての核融合発電炉のお話では、未来の新しいエネルギー源の可能性にわくわくしましたね。いつもはシャイな受講生たちが積極的に質問する姿に、未来について真剣に考えている様子がうかがえて頼もしさを感じました。

受講生のレポートより(大野先生)

「重力は私たちにとって一番身近で、常に受けている力なのに分かっていないことがあるということに興味を持ちました。素粒子がもっと細かく分けられる可能性があることや、グラビトンがまだ未確認であるといった話を聞いてとても面白く感じました。学校での物理の授業に、より一層興味を持って取り組めそうです。(高1男子)」

「勉強は答えがある問題に取り組むけれど、研究は答えのない世界で、どうしたら答えが見つかるかを考えている時間が楽しいというお話に、研究の魅力を感じました。(高2男子)」

受講生のレポートより(小波蔵先生)

「CO 2 を出さない、高レベル放射性廃棄物が生じない、反応が持続するために外部からの燃料供給が必要なため暴走することがない、燃料の重水素、リチウムは海水から容易に入手可能という核融合発電のメリットが分かった。今までは名前だけ聞いてなんとなく危険な印象を受けていたが、この講義で印象が大きく変わった。(高1男子)」

「地球上に太陽を作りたいという言葉がとても印象に残りました。自分にとっては太陽と同じようなものを地球上で再現することは到底無理だと思っていたけれど、それをしようと思い立つことが、まずすごいなと思いました。そのようなおもいが様々な成功を生み出すのではないかと思いました。(高1女子)」

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