2017年12月27日にGFESTの物理特別実習が行われました。
以下、TAの方による報告です。
■午前:担当・吉田恭先生、TA・辻恭平さん
始めの30分ほどは、先生の専門である物性物理学のことなども交えながら物理学のなかで確率・統計がどのように使われているのかについての説明がありました。
5分の小休憩を挟んだあと、用語の定義から独立事象などの重要な概念の説明を例題を踏まえながら、確率論についての講義が行われました。
講義終了後、シュレディンガーの猫についての質問から量子力学に関する話題へ。重ね合わせの原理という量子力学特有の奇妙な概念に受講生たちは納得がいかない様子でしたが、直感に反するため納得できなくても致し方ないと思いました。
今回の講義には中学3年生から高校2年生の生徒たちが参加していましたが、彼らは中学・高校で習わないようなことまで知っており、学習意欲の高さに驚かされました。
物理学科を志望する学生の多くは宇宙論や素粒子物理学に憧れて物理学科に入学しますが、今回の参加者たちからは量子コンピューターや超流動などに関する質問などもあり、ようやくこれらの分野が中高生にも認識されるようになったのかとしみじみ思いました。
■午後:担当・小沢顕先生、TA・細谷青児さん
エレクトロニクスという題目で、オシロスコープを用いた微分回路、積分回路の実験を行った。本実験は筑波大学の大学一年生も行っている実験です。抵抗とコンデンサを用いたRC回路を作製し、その回路の特性を学ぶとともに、RC回路の理論的な数式を解くことによって微分方程式についても学びました。オシロスコープは、物理実験分野においては欠かすことのできません。その取扱いになれることができたのも実習の大きな成果だったと思います。
今回は、実験装置に余裕があったので一人一人で実験をしてもらう形となりました。大学レベルの実験内容を含んでいたので、初めは装置の取り扱いもわからない様子でしたが、装置の取り扱いにも慣れていく様子が伺えました。今回の実習では、自分自身で考えて手を動かすことをして欲しかったので実験中のアドバイスは最小限に抑えましたが、物事の飲み込みが早く、全工程を終える生徒もいました。時間内に終えることもできなかった生徒の中には、延長して実験する熱心な生徒もいました。
小沢先生、吉田先生、細谷さん、辻さん、どうもありがとうございました!
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