第3回サイエンスカフェ庄子晶子先生<2021.12.4>

2021年12月4日に生命環境系の庄子晶子先生にサイエンスカフェを行っていただきました。

「うみどりはふしぎがいっぱい!〜見えない世界を可視化しよう〜」というタイトルで、たくさんの写真や動画を交えてお話しいただきました。「カモメ以外の海鳥を見たことがある人?」という問いかけでは、ほどんど手が上がりませんでしたね。海鳥は基本的に海で生活していて、観察し続けることができないため、生態について謎が多いとのことでした。GPS装置や小型カメラなどの機器の発達に伴い、「バイオロギング」という手法が海鳥の研究に取り入れられるようになりました。機器を海鳥に取り付けることで「どこを飛んでいるのか?」「どのようにえさをとっているのか」等を調べることが可能になり、これまでわからなかった海鳥の生態が徐々に明らかになってきているそうです。

海鳥は無人島に巣を作ることが多く、庄子先生も無人島で数か月生活しながら研究を行うことなどに感銘を受けた人も多かったですね。「しばらくお風呂に入れず、砂で汚れを落とすのには衝撃を受けました」という感想もありました。

皆さんにとって身近ではなかった「海鳥」が、今回のサイエンスカフェを通して「身近」になったかと思います。フィールドワークの大変さそして大切さも実感できたかと思います。

「うみどりが餌のために飛ぶ距離が凄まじいことがとても印象的でした。中でも北極から南極まで飛び、トータルでは月まで3往復くらいの距離になる種類がいるとは、本当に想像以上でした。渡り鳥(つぐみ等)も越冬するために毎年相当な距離を飛ぶと思うので、うみどりはとてもタフな生き物だと思いました。」(高2女子)

「ウミドリは、摂取した汚染物質を長い間体内で循環してから排出するため、ウミドリの生息地の環境が、他の土地に影響を与えるということが、印象的だった」(高2男子)

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